3.具体的な分析手段

N1分析

N1とは何か?

N1分析とは、「Number=1」、つまり1人の顧客に焦点を当てて深く掘り下げる分析手法。アンケートのように多数から平均を取るのではなく、“1人のリアルな体験”を通して顧客の本音を見抜くことを目的としている。

1人でも深い洞察が得られるが、複数人(3〜5人)に行うと共通項が浮かび上がる。この共通点が、「本当に狙うべきペルソナ」を形成する。

つまり、1人(究極的な具体像)から3~5人(ほどほどに具体化された状態)になり、理想的なペルソナになる。

針をイメージすると分かりやすい。

  • 針はとがらせればとがらせるほど貫通力が上がる。でも、本当にピンポイントの小さい穴しかあけられない。
  • 逆に、大きな穴を開けようと、針先を丸めれるほど、穴は大きくなる。でも、貫通力が弱くなり、ついには穴を開けられなくなる。

なので、貫通できるギリギリまで針を丸めるイメージ。

分析対象の選び方

  • 最近商品を購入した人(なるべく新しい顧客が望ましい)
  • 満足度が高い人(ポジティブな体験を具体的に話せる)
  • 望む集客経路で来た人(自社の集客経路と一致する)

所要時間と実施方法

  • 時間: 約1時間
  • 形式: 1対1のヒアリング形式(ZOOMで録画推奨)

質問項目(4つのフェーズ)

① プロフィールを深掘る(人物像の把握)

<基本情報>

  • 年齢
  • 居住地
  • 職業
  • 家族構成(独身・既婚・子供の有無)
  • 世帯年収
  • 住居形態(持ち家・賃貸・社宅)
  • 1日のスケジュール(仕事日/休日)

<生活習慣・金銭感覚>

  • 家計管理は誰がしているか(本人/配偶者)
  • 月々の固定費・大きな買い物の有無
  • 金銭感覚(堅実タイプか浪費タイプか)
  • 貯蓄目標や将来の買い物予定(車・時計など)

<性格・興味関心>

  • 普段よく見るSNS
  • 趣味や休日の過ごし方
  • よく利用するサービスやアプリ
  • MBTI(性格診断)なども参考になる
  • ここまでで「どんな人か」がかなり見えてくる。
  • 顧客の“日常背景”を把握することが、後の行動理由の理解につながる。

② 購入前の心理・行動を聞く

  • 商品を買う前、どんなことに悩んでいたか?
  • その悩みを解決しようとしたきっかけは?
  • なぜこのジャンルの商品(例:経営塾・恋愛講座など)を探したのか?
  • 他にどんな解決策を試したか?(競合や代替手段)
  • そのときの良かった点・悪かった点は?
  • いくら支払ったか?結果はどうだったか?
  • 思いついたけど「やらなかった方法」はあるか?なぜ試さなかったのか?
  • もし理想が全部叶う商品があったらどんなものか?

③ 購入時の決断プロセスを探る

  • あなたの商品を「知ったきっかけ」は?(広告・紹介・検索など)
  • いつ知ったのか?認知から購入までの期間は?
  • 初めて広告やLPを見たときの印象は?(良い・悪い両方)
  • 何を見て「信頼できる」と思ったか?
  • 決め手になったポイントは?(価格・信頼・ストーリーなど)
  • 購入直前、どんな不安や迷いがあったか?

④ 購入後の変化・評価を聞く

<ポジティブ変化>

  • 実際に使ってみて良かった点は?
  • 想像していた以上に良かったことは?
  • どんな成果や変化があったか?

<ネガティブ変化>

  • 期待と違った点は?
  • 不満・使いにくかった点は?
  • 今後改善してほしい部分は?

<使用状況>

  • どれくらいの頻度で使っている?
  • どんなシーンで使っている?

<他社との比較>

  • 他と比べてどこが違うと思うか?
  • 他人に紹介するとしたら、どんな人に勧めたいか?

分析結果の使い方

  1. 顧客像の再構築
    N1の回答から「どんな人」「何を欲しているか」「どんな信念を持っているか」を明確化する。
  2. ギャップの特定
    現状と理想の差を生む“間違った信念”を特定する。
  3. 訴求構成への落とし込み
    「悩み → 誤信念 → 新しい気づき → 理想の未来 → 放置リスク → 商品提案」の順で広告や台本を設計。

AIで分析

もしまだ顧客がいない、もしくは時間が取れない場合は、AIに補助してもらう。ただし、AIの出す人物像はあくまで仮説。必ず実際のN1分析で「事実」と照らし合わせて検証する。

プロンプトは次のようにする。

「自分の商品は〇〇です。この商品を強烈に欲しがる人の人物像を、【下記の質問項目】の観点から具体的に書いてください。」

※この下にN1分析で挙げた質問項目を並べる

  • ○○
  • ○○
  • ○○